一つひとつの現場に向き合って技術を磨いていきたい——未経験から転職した先輩社員に聞く、DICで働くリアル

一つひとつの現場に向き合って技術を磨いていきたい——未経験から転職した先輩社員に聞く、DICで働くリアル

第一カッター興業株式会社(以下、DIC)には、さまざまなキャリアのバックグラウンドを持った社員が働いています。なかには未経験で入社し、DICで職人としての第一歩を踏み出したい人も。

栃木営業所で働く野代さんも、そのひとりです。未経験で入社し、専門工事に必要な資格、技術を習得しながら、3年目に独り立ち。現在は高速道路のリニューアル工事など、難易度の高い現場でも活躍しています。

なぜ、野代さんはDICに入社したのか。どのように技術を磨いてきたのか。実際にどのような働き方をしているのか。DICで働く社員のリアルな日常を聞きます。

身体を動かせる仕事を求め、未経験でDICへ

——野代さんのお仕事内容を教えてください。

栃木営業所に所属して、道路やコンクリートをカッターで切断する仕事をしています。3年前、入社した直後は先輩に付いて回るのが精一杯でしたが、最近はひとりで現場を任せてもらえるようになりました。

任せてもらった現場を安全、かつ納期通りに完了させられることが仕事のやりがいです。また、綺麗にコンクリートを切った時の達成感はすごく大きい。いつの間にか、周りが見えなくなるほど作業に没頭してしまうこともあるくらい、自分には向いている仕事だと感じています。

——未経験からの入社と伺いましたが、その経緯を教えていただけますか。

学校を卒業して4〜5年は、派遣社員として、工場で商品の組み立てや仕分けの作業をしていました。そろそろ派遣はいいかなと思って就職先を探していたところ、偶然DICの求人を見つけたんです。

正直、切断・穿孔(穴あけ)工事をしているということ以外は、DICがどんな会社かを知りませんでした。でも、立ち仕事ばかりの派遣に飽きていたので、もっと身体を動かせる仕事をしたいと思って応募してみたんです。

未経験の私が面接に来たことに面接官のみなさんも驚いたようで、「事務職での応募ですか?」とよく聞かれました。「いいえ、現場で身体を動かしたいんです」と伝えてようやく面接がスタートする、なんてこともありましたね(笑)。

水泳で身についた、目標に向かって頑張る性格

——入社してから、どのように独り立ちをされたんでしょうか。

1年目は先輩にサポートしてもらいながら現場に出ていました。思っていた以上に機械が重くて、車から下ろすのも苦労するような状態だったんです。でも徐々に慣れてきて、2年目ではひとりでいく現場もちょっとずつでてきて、3年目でようやく独り立ちできました。

初めてひとりで担当した現場のことは、よく覚えています。最初は先輩と2人で現場に入っていたのですが、途中から「ひとりで大丈夫だね」となって。次の日からDICの作業の担当者として、現場監督に作業内容を説明したり、スケジュールを相談したりするようになりました。

——ひとりで現場を任された時はどんな気持ちでしたか?

嬉しさもありましたが、それより不安のほうが大きかったと思います。「機械のトラブルが起きたらどうしよう」「自分でなんとか対処できるだろうか」、と気をはっていました。無事に現場を終えられた時はほっとしましたし、すべてひとりで経験できたので、すごく勉強になりました。

特に印象的だった学びは、「無事に行って、無事に帰ってくること」の大事さが身に染みてわかったことです。お客様を満足させることは当然ですが、現場仕事なので、自分の身を自分で守るという意識も大切。ひとりで現場に入るようになってから、さらにその意識は高まりました。

——安全の大切さを再確認されたんですね。働いていて、どんな時にやりがいを感じますか?

目標があると頑張る性格なので、鉄筋などの切断が難しい部分を担当している時にすごい燃えますね。「絶対に切ってやるぞ」って、力が入るんです。

その性格は、小学生から中学2年生までやっていた水泳の経験がもとになっていると思います。水泳は個人競技なので、大会で繰り返し同じ相手と戦うことがあるんです。「絶対に勝つぞ」という気持ちで練習を重ね、ライバルに勝った時は本当に嬉しくて。最終的には関東大会までしか出れませんでしたが、その経験を通じて目標に向かって頑張る性格が育ったんだと思います。

趣味は食と旅行。オンオフのバランスを大切に

——そうした性格が今の仕事にも活きてるんですね。続いて、現在の具体的な仕事のスケジュールを教えてください。

現場によって違いはありますが、だいたい朝8時に現場に集合して、午前中の作業を開始します。お昼になったら休憩を1時間してから作業に戻り、暗くなるまで働く。冬だったら、16時半くらいには現場を出ます。

それから営業所に戻り、カットの際に出てくる排水を処理したり、機械を洗ったり積み替えたりして、その日の仕事が終わります。使った機械を綺麗にすることにこだわりがあるので、洗浄は1時間くらいかかることも。早くて17時くらい、遅くとも19時くらいには帰宅しています。

——平日は終日お仕事になるようですね。趣味やリフレッシュの時間は、どう取られているんですか?

食べることと旅が好きなので、長期休みになったらよく旅行に行きます。景色を見たり、現地の美味しい料理を食べたりしながら、ゆったり過ごすんです。

最近は東北にハマっていまして。東北の人たちの余白のある生き方に惹かれているんです。首都圏で生きていると、時間に追われることも多いじゃないですか。私も仕事でオンモードになると、負けん気が出てきちゃうし。そのバランスをとるために、オフの時くらいマイペースにゆったり過ごそうとしています。

——オンオフのバランスって大事ですよね。空いた時間で仕事につながる勉強などもされていますか?

資格の勉強をしています。入社してから、「玉掛け」「低圧電気取扱い」「酸素欠乏」など仕事に必要な資格を5〜6個とりました。今、勉強しているのは土木施工管理技士2級の資格です。合格率が60%弱の資格なので、簡単に合格できるわけではありませんが、来年には取りたいと思っています。

それがあると経験10年以上の職人と同等に扱ってもらえるんです。最近、現場に入り始めた高速道路のリニューアル工事でも施工管理ができるようになります。

入社前は身体を動かすことがメインの仕事だと思っていたんですが、資格の勉強をしてみて、意外に頭も使うことがわかりました(笑)。私みたいに勉強が得意ではないと自覚している人にとって、会社側のサポートはありがたいですね。

技術を磨いて、今の自分を超え続ける

——野代さんからみて、資格取得以外で、DICがより良い会社になるためにできることはありますか?

今は快適に働けているので、問題だと思っていることは特にありません。ただせっかくの質問なので、あえて答えるとすれば、女性活躍を推進するという意味で、より一層、働きやすい環境作りを進めていけるといいのかなと思っています。

私がいま所属している栃木営業所には、着替えや洗濯、宿泊ができる女性ルームが設置されています。しかし、本社の1階にはまだ女性用トイレがありませんし、現場にも男女兼用の仮設トイレしかない。

女性だけに限らず、男性やどんな性別の人でも気持ちよく働ける環境になれば、良い仕事をしたり技術を身につけたりすることに、集中できる人が増えるかもしれません。私も気づいたことがあれば伝えていこうかなと思います。

——環境を整えて、さらに挑戦していきたいという意気込みにも聞こえますね。では最後に、野代さんの今後の目標を教えてください。

あまり長期的なことは考えていませんが、今の自分を超え続けたいとは思っています。先輩になるべく近づけるようにしたいし、来年以降入ってくるかもしれない後輩たちにも、絶対に負けないようにしたいです。

周りの方から冗談半分で、「いずれ、所長になっちゃえ」と言ってもらえるんですが、個人的には高い地位に就きたいという思いはそこまでないんですよ。それよりも、今は一つひとつの現場にきちんと向き合いながら、技術を磨いていきたいと思っています。



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