「人のつながりのおかげで戻ってこれました」新卒入社、転職、再入社を経た“出戻り社員”だからこそ感じるDICの魅力
第一カッター興業株式会社(以下、DIC)では、一度転職したのちに再入社する、いわゆる「出戻り」を経験した社員が活躍しています。工事課の受注担当課長 八代さんもその一人です。
八代さんは、2001年に新卒入社してから5年間、工事課で現場作業に携わり、その後、1年ほど営業を経験してからDICを退社。他社の解体工事業者で、営業兼施工管理の仕事に5年従事したのち、2012年にDICへ再入社しました。
なぜ、八代さんは「出戻り」というキャリアを選択したのでしょうか。一度社外に出たからこそ見えたDICの仕事や組織文化の魅力を聞きます。
「社員の家族構成も把握します」受注担当課長としてのこだわり
——10年以上前にDICに再入社された八代さん。現在はどのような業務を担当していますか?
茅ヶ崎営業所の工事課にて、受注担当課長をしています。「受注」とは、決められた現場、決められた時間に車と職人を手配する仕事です。たとえば、地方の案件に人が足りない場合は、茅ヶ崎営業所や協力業者から人を届けます。
——仕事をする上でこだわりはありますか?
相手にしているのは「人」なので、無茶なお願いをしたり、職人のスキルに見合わないアサインをしたりしないようにしています。無理な手配は職人にとっても現場にとってもマイナスです。そうならないためには、工事課の職人のことをよく理解することが欠かせない。スキルはもちろん、工事課の職人の家族構成まで把握して「子どもが生まれたばかりの人を、なるべく遠方には行かせない」など、できる限りの配慮をしているんです。
また、新人職人の教育にも深く関わっています。工事に関わる他部署やベテラン社員とともに「教育者会」というグループを設立し、新人が入社1年で独り立ちできるようにサポートしています。新人たちには工事が終わるたびに報告書を書いてもらい、受注担当が毎回10分程度のレビューを実施する。現状を把握して「もう少しこういう教育をしたほうがいい」といったことを、教育方針に反映させているんです。1年を通じて新人と関わり、人の成長を間近で見られることにやりがいを感じています。
「同僚であり友達」の人間関係が、再入社の背中を押した
——育成をしながら職人への理解を深めるからこそ、最適な手配ができているんですね。再入社後に活躍されている八代さんですが、そもそも、なぜ一度転職をされたんでしょうか?
新卒入社したDICで5年間ほど職人として働いたのち、営業部に異動しました。しかし、うまく仕事に馴染めなかったんです。他にも色々なことが重なって退職を考え始めた頃に、タイミングよく営業先の一つの解体工事業者から「うちにおいで」と声をかけてもらい転職することにしました。
いま思えば、営業以外の部署へ異動する選択肢もあったと思います。しかし、当時は会社と距離をおきたいという気持ちが先行しました。
転職先の解体工事業者では、現場管理と営業の仕事を担当しました。同じ営業だと思われるかもしれませんが、自分が受注した案件を現場管理として最後まで任せてもらえることに楽しみを見出したんです。それから5年ほど経験を積ませていただき、DICへ再入社します。
——再入社のきっかけはなんだったのでしょうか?
仕事に慣れてきたこともあり、また違う場所で働きたいと思ったんです。そんな話を、退社後も一緒にお酒を飲んだり、趣味のキャンプに行ったりしていたメンバーに相談したら、すぐに当時の茅ヶ崎営業所の所長と話す機会を作ってくれました。
本音を言えば、もう一度戻ることに恥ずかしさもありました。でも、彼らがいつも冗談半分で「いつ帰ってくるの?」「戻ってもいいんだよ」と声をかけてくれていたので、勇気を出して「本当に戻りたい」と伝えることができたんです。
——素敵な関係性ですね。
DICに新卒で入る人は、ほとんどが地方出身者です。茅ヶ崎が地元だという人が少ないから、仕事が終わったら一緒に飲みに行ったり休みの日は釣りに行く等プライベートでも交流があります。社員は職場の同僚であり「友達」なんです。そんな関係性があることや、仲間のことが好きな気持ちが、再入社の背中を押してくれました。
——再入社にあたって、業務面や給与面でなにか条件はありましたか?
工事課の職人として戻りました。一度目に入社した時に担当していたコアドリルやワイヤーソーの作業を任されたんです。5年以上離れていましたが、戻ってきてはじめての現場では、体が作業を覚えていてくれました。また、給与面においては、おそらく人事が配慮してくれたのですが、退職時と同じ等級からスタートさせてもらいました。条件面も含めて、温かく受け入れてもらったことに感謝しています。
出戻りして改めて感じた「職人ファースト」な文化
——職人として働いたのち、冒頭で話された受注の担当に?
そうですね。2012年にDICに戻って約7年、現場作業を担当しました。そろそろ現場以外のことをやりたいなと思った矢先、関連会社への出向の社内公募があったんです。残念なことに応募には漏れてしまったのですが、当時の受注課長が出向することになったため「後を継いで欲しい」と打診を受けました。
DICでは、職人から受注というキャリアパスはよくあります。現場をよく知る人のほうが、うまく手配ができますからね。そういう意味では、順当に次の役割が来たのだと理解して、受注業務を引き受けることにしました。
——一度外に出て、客観的にDICを見たことで気づいた会社の魅力はありますか?
やっぱりDICは「職人ファースト」な会社だと思います。社長がトップダウンで会社の方針を決めるのではなく、まずは職人の意見をきちんと聞こうとしてくれます。「企業は人なり」という初代社長の格言があるのですが、その考えが今でも引き継がれている。
また現場においても、関わる社員全員で方針を議論することができます。そこに変な上下意識はなく、フラットに意見を伝え合う。仕事に対していい意味で真面目なメンバーが多いんですよ。
あとは、色々なことに挑戦しやすい風土があることも強みだと思います。業界内では比較的平均年齢が若く(DIC平均年齢:38.7才 業界平均:44.2才) 会社に活気がありますし、新しい発想や考えも生まれやすい。茅ヶ崎営業所にある整備課という工場では、新しい技術を実験できる環境もあります。それらが会社の施工力を高めてくれています。
※社員発案で新技術が生まれた事例
https://www.daiichi-cutter.co.jp/recruit/special/02.html
——冒頭の受注業務の話でも感じましたが「人」を大切にする文化が根付いているんですね。では、最後に今後DICへ入社を考えている方に向けて伝えたいことがあればお願いします。
現在、DICは特に新人教育に力を入れています。建設業未経験の方でも、先輩社員や人事のサポートを受けながら、1年後には一人前の職人として工事を任されることもあります。怖い・危ないといったイメージを持たれている業界かもしれませんが、その点のサポートも手厚いので安心してください。
また、これは私が新卒のときにこの会社を選んだ理由でもあるのですが、DICのような専門工事会社は、入社するメンバーのほとんどが業界未経験です。どの大学を出ていようが、高卒だろうが関係なく、みんな平等なスタートラインに立っています。「同僚であり友達」のよい関係性のなかで、切磋琢磨しながら成長できるのも魅力じゃないかと思います。