入社間もない弟の相談に応えるなかで、新人社員の悩みが見えてきた。兄弟社員ならではの連携プレーに迫る

第一カッター興業株式会社(以下、DIC)には、兄弟で働く社員がいます。兄は、2018年から工事課でカッター工事を担当する勝彦さん。弟は、2023年9月に入社し、現在は工事のサポートなどを担当する、祐己さんです。祐己さんが、兄である勝彦さんにキャリアを相談し、DICへの就職が決まりました。

同じ職場に兄弟がいる二人は、どのような気持ちで働いているのでしょうか。また、仕事に活きているポイントはあるのでしょうか。勝彦さんと祐己さんから、仕事でのこだわり、お二人の関係性や連携の仕方、今後の目標を聞きました。

顧客や職人のニーズ、現場の状況を汲み取り作業を進める2人

——まず、お二人のお仕事内容を教えてください。

勝彦さん(兄):2018年に入社してから、群馬営業所の工事課に所属しています。道路面や橋桁のコンクリートをカッターで切断する工法をメインで担当しつつ、ダイヤモンド製の筒状の刃先でコンクリートを穿孔するコアドリリング工法にも関わっています。作業する現場は大小さまざまあり、今日(取材当日)は水道管の工事をしてきました。

勝彦さん

祐己さん(弟):僕は2023年7月から試用期間として働き、9月に正式入社しました。現在は、現場で機械を扱う先輩職人の助手として、サポート業務を主に担当しています。

——仕事をする上で意識されていることや気をつけていることはありますか?

勝彦さん:当然のことながら、お客様の要望をしっかりと汲み取って作業を進めることを大切にしています。指定されている作業のスピードと精度を高めることはもちろんですし、後工程を考えて作業をするんです。

たとえば、道路を切断した後に何かを埋設する場合は、どの方向から埋設の作業を進めるのかを事前に聞き、道路を切断する順番や方向を調整します。その工事全体の工程を頭に入れることが大切です。

祐己さん:僕は助手なので、どうしたら職人さんの手を止めないで済むかを考えながらサポートしています。どの順番でどの工具を渡すかや、排水用のホースをどう配置すると邪魔にならないかは、職人さんや現場によって違う。現場の状況を把握しながら、最適な動きをしようとしているんです。

——職人や現場による作業工程の違いは、研修などで習うんですか?

祐己さん:現場で教えてもらうことが多いですね。先輩方は、やり方を押し付けるのではなく「色々な方法を教えるから、自分がやりやすいものを取り入れてね」と言ってくださるので、すごく助かっています。さまざまな工法や工事のやり方を吸収して、早く機械を操作する側になりたいです。

家族の将来を考え、待遇・福利厚生の充実したDICへ

——DICで働く前はどのようなお仕事をされていましたか?

勝彦さん:前職は土木建築業でした。下水排水や高速道路の土台を整備するなど、「インフラを作る」仕事です。実は、そこでも弟と一緒に働いていたんです。

その前は運送業で働き、夜間便などのトラック運転手をしていました。ただ、20歳で結婚したのを機に、ワークライフバランスを考えて土木建築の世界に入りました。

——DICを選ばれたのはなぜだったのでしょうか?

勝彦さん:子どもがだんだん大きくなるにつれて、将来必要なお金を考えるようになりました。それで、業界のなかでも給料や待遇のいいDICに転職することにしたんです。また、前職の土木建築の経験を生かすこともできるだろうと考えていました。

実際、前職の経験は役立っています。構造物の成り立ちや、作られるプロセスを知っているからこそ、壊す工程もなんとなく想像がつきます。使う工具や用語なども、まったく畑違いのところから来た人と比べると理解しやすかったです。

——祐己さんは、どのような経緯でDICへ?

祐己さん:僕にも子どもがいるのですが、第二子の誕生を控えたタイミングで、兄と同じようにお金のことを考えてキャリアを相談しました。すぐに人事の方につないでくれて、面接を受けることになりました。

DICの詳しい仕事内容は知りませんでしたが、インフラクレンジングの仕事はこの先もずっと無くならないと聞いていたので、安定していて良いだろうと考え転職したんです。

——相談を受けた際、勝彦さんはどのような気持ちでしたか?

勝彦さん:仕事が安定していたり、福利厚生が充実していたりする点で、DICへの転職はいい選択肢だろうと考えました。実は、弟のことが少し心配だったんですよ。二人目も生まれるとなると大丈夫かな、と。

先輩職人が多く、幅広い学びを得られる環境

——入社前は給料や待遇面、会社の安定感という部分に魅力を感じられたようですが、入社してから感じたものはありますか?

勝彦さん:人数が多く、自分よりも経験のある先輩方がたくさんいるので、色々なことを相談しやすいです。群馬営業所には27名、茅ヶ崎営業所には100名近くの従業員が所属していて、相談できる内容も教えてくれる知識も幅広い。社内ルールに関しても先輩方や上長に聞けば明確に返答いただけるので、安心して働けます。

前職は社長含めても7名くらいの企業でしたから、相談できる相手が限られていました。その分、すごくアットホームで楽しかったのは、とても好きだったポイントなんですけどね。

祐己さん:小さい会社と大きな会社には、どちらにもいい面があると思います。小さい会社はアットホームで関係性が近いところが魅力ですし、大きい会社は関わる人が増えたり、安定して仕事があったりするのが魅力。

僕自身は色々と学びたい時期なので、多くの先輩方の経験や知識に触れられるという点でDICに魅力を感じています。

また、DICの特徴としては先輩社員さんは「オンオフがはっきりしている」方が多いです。仕事中は本当に集中していて、休憩に入ると世間話で和ませてくれたりします。そうした切り替えも、働きやすさの一つです。

兄弟で現場を担当できる未来を目指して

——同じ職場に兄弟がいるのってどんな気持ちなんでしょうか?

祐己さん:相談がしやすいので、兄がいてくれてありがたいですね。自分の性格や得意不得意を理解してくれているので、わかりやすく説明してくれます。職場でももちろんですし、お休みの日に話すこともあります。

——どういった相談をされることが多いんですか?

祐己さん:工法のことや、現場での対応方法などを聞いています。先日、一緒に現場に入った際には、現状復帰の基準について相談しました。お客様に現場を引き渡す際に、どのように整理整頓すれば相手方が気持ちがいいか、クライアントの視点を教えてもらったんです。

他にも、DICの協力業者さんに共有する「工事ルール」についても、どんな言葉遣いで伝えるといいのかを教えてもらいました。

——祐己さんの学習や成長の面でメリットがあるんですね。

勝彦さん:加えて、そうやっていろんな方向から質問してもらえることは、私にとってもありがたい機会です。先輩に質問する側から、質問に答える側への成長と言うんでしょうか。

入社して間もない社員たちが、弟と同じような疑問を抱えていることがわかったんです。弟に伝えるのと同時に、後輩たちにも伝えていく必要があると感じています。

——教育側になることで見えてきたことがあると。最後にお二人の今後の目標を教えていただけますか?

勝彦さん:兄弟で大きな工事を完了できたら嬉しいですね。兄弟だからこそ分かり合える部分もあると思うので、それを生かしてお客様に貢献していきたいです。

祐己さん:少し恥ずかしいですが…….、まずは兄に一歩でも近づけるように実力をつけていきたいです(笑)。

また、今メインでやっているカッター・コアドリルだけではなく、ワイヤーソー等の専門的な工法にも興味があるので、そちらも学んでいきたいと思います。

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